[pgpool-general-jp: 1323] pgpool-II 3.4.0 & pgpoolAdmin 3.4.0 リリース

Yugo Nagata nagata @ sraoss.co.jp
2014年 11月 7日 (金) 18:07:01 JST


長田です。

pgpool-II 3.4.0 および pgpoolAdmin 3.4.0 をリリースしました。

以下より、ソースコード、RPM, インストーラのダウンロードができます。
http://pgpool.net/mediawiki/index.php/Downloads

3.4 の新しい特徴には以下が含まれています。

- アプリケーション名やデータベース名を用いた細かなロードバランシング制御
- ログ出力に関する機能の追加
 -- pgpool-II プロセス名の出力
 -- PostgreSQL と同様の重要度のコント−ル
- PostgreSQL 9.4 互換の SQL パーサ
- PostgreSQL のメモリマネージャおよび例外マネージャの取り入れ
- IPv6 アドレスの対応
- ソースコードツリーの再構成
- その他

詳しくはリリースノートをご覧ください。

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               3.4.0 (tataraboshi) 2014/11/07
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* 概要

このバージョンは 3.4 系列の最初の版で、3.3 系からの「メジャーバージョンアップ」にあたります。

* 互換性のない変更

- パラレルクエリモードが廃止され、pgpool.conf から削除されました。 これは、パラレルクエリ
  モードのユーザが少ない割に維持に手間がかかるためです。 実際にはパラレルクエリモード用のコード
  はまだ存在しており、pgpool.conf に必要なパラメータを書くことで使用は可能です。 しかしながら、
  次の pgpool-II のバージョン (3.5.0) では、コードも削除される予定です。

- "print_timestamp" が削除されました。代わりに "log_line_prefix" を使ってください。
 
- リカバリスクリプトが従来の3つではなく、4つのパラメータを受け取るようになりました (4番目
  のパラメータは、PostgreSQL のマスタサーバのポート番号です)。 もし4番目のパラメータの情報
  を必要としないのであれば、従来の3つのパラメータを受け取るリカバリスクリプトも利用できます。

* 新機能

- アプリケーション名あるいはデータベース名できめ細かく負荷分散を制御できるようになりました
  (database_redirect_preference_list と app_name_redirect_preference_list を参照)。 
  たとえば、クライアントのアプリケーション名の場合に、どれかのスレーブサーバに検索を分散させるの
  ではなく、マスタサーバに投げるような設定も可能です。(Tatsuo Ishii)

- pgpool-II のプロセス名をログに出力できるようになりました。そのための新しいパラメータは 
  "log_line_prefix" で、printf で指定するようなやり方で、ログの先頭に文字列を追加できます。
  (Muhanmmad Usama)

- PostgreSQLのように、ログの詳しさを指定できるようになりました。 あたらしいパラメータは
  "log_error_verbosity", "client_min_messages", "log_min_messages" です。
  (Tatsuo Ishii)

- 新しいパラメータ "allow_sql_comments" がオンの場合、負荷分散に干渉すること無く SQL
コメントを使えるようになりました。オフの場合は今までと同様の振る舞いになります。
  (Tatsuo Ishii)

- "check_unlogged_table" という新しいパラメータにより、unlogged テーブルが使われているか
  どうかのチェックが省略できるようになりました。これにより、pgpool-II が発行する内部的なカタログ
  参照のためのクエリの数を減らして性能を向上できます。(Tatsuo Ishii)

- 新しいパラメータ "listen_backlog_multiplier" を使って、非常に負荷の高いシステムにおける
  Listen バックログのあふれを防ぐことができるようになりました。(Tatsuo Ishii)

- 新しいパラメータ "connect_timeout" を使って、バックエンドへの接続タイムアウトを防ぐことが
  できるようになりました。この機能は、不安定なネットワーク環境で役に立ちます。(Tatsuo Ishii)

* 改善点

- 組み込みのSQLパーサがPostgreSQL 9.4と互換性のあるものになりました(Muhammad Usama)

- PostgreSQLのメモリマネージャと例外処理マネージャが移植されました(Muhammad Usama)
    
- ソースツリーを再構成しました(Muhammad Usama)

- pgpool_status のフォーマットが ASCII ファイルになりました。これにより、たとえば
  pgpool-II を起動するまえにダウンしている PostgreSQL ノードを登録するようなことが可能です。
  (Tatsuo Ishii)

- リカバリスクリプトに新しい第4のパラメータが追加されました。マスターノードのポート番号が指定可能
  です。(Tatsuo Ishii)

- 3 つより多いデータベースをpgpool_setupで扱えるようになりました。(Tatsuo Ishii)

* バグ修正 (pgpool-II 3.3.4 以降のもの)

- failover の際にデッドロックを起こすことがある watchdog のバグを修正しました。詳細はバグトラック
  の 105 番および [pgpool-committers: 2195] をご覧ください。(Muhammad Usama)

- Close portal リクエストを存在しないポータルに発行してもエラーにならなくなりました。これが元々
  PostgreSQL のフロントエンド/バックエンドプロトコルで要求されていた仕様です。このようなケース
  では、バックエンドを経由すること無く "close complete" メッセージがクライアントに直ちに返るよう
  になりました。(Muhammad Usama)

- Coverity により見つかった多くのバグが修正されました。(Muhammad Usama, Tatsuo Ishii)

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pgpoolAdmin 3.4
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* Version 3.4.0 2014/11/07

  pgpoolAdmin 3.4 は pgpool-II 3.4 に対応しました。

  ** 新機能 

    - pgpool-II 3.4 の新しいパラメータが追加されました。(Nozomi Anzai)

      - 追加されたパラメータ:
        listen_backlog_multiplier, connect_timeout, allow_sql_comments,
        check_unlogged_table, database_redirect_preference_list,
        app_name_redirect_preference_list, log_line_prefix, log_error_verbosity,
        client_min_messages, log_min_messages

      - 削除されたパラメータ:
        parallel_mode, system_db_hostname, system_db_port,
        system_db_dbname, system_db_schema, system_db_user,
        system_db_password, print_timestamp

-- 
Yugo Nagata <nagata @ sraoss.co.jp>


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